テスターの中にはコンデンサの容量測定が出来るものがあります。
あまり使う機会はなさそうに思えますが、容量表記がないチップコンデンサや部品交換の際、容量抜けの検査などに重宝します。
今回ご紹介するポケットL/Cメーターキットはコンデンサの容量以外にインダクタのインダクタンスも計測できる計測キットになります。
ポケットL/Cメーターキットとは?
主な部品はマイコンとキャラクタ液晶、その他抵抗やコンデンサから成ります。
マイコンはアトメルの8ビットマイコンATMega88を使用していて購入地点でプログラムが書き込み済みです。
表示器は電子工作では一般的な16×2キャラクタ液晶が搭載されていてキャパシタンス、インダクタンス、キャリブレーション等の情報表示がされます。
その他スイッチはキャパシタンスとインダクタンスの切り替えスイッチ、タクトスイッチは電源や各モードの切り替え等を行います。
特殊な調整等は一切なく、キャリブレーションやゼロ調整も簡単に出来るようになっています。
キャパシタンスは0.01pF~1Fまでの計測範囲がありますが、10pFから0.01uFまでが安定して計測出来ます。
キャリブレーションにより若干安定範囲を広げられます。
インダクタンスは0.001uH~100mHまでが計測範囲ですが、1uH~1mHまでが安定計測範囲となります。
こちらもキャリブレーションで0.1uH~10mHまで拡張できます。
ポケットL/Cメーターキットを便利に使う
キャパシタンスは標準機能として装備されているテスターもあるので大体分かれば良い場合や電解コンデンサ等容量の大きいコンデンサを測りたいならテスターを使う方が便利な場合があります。
個人的にはインダクタンスの計測が出来るだけでもこのキットの価値はあると思います。
私の場合市販のインダクタではなく実験で何種類もインダクタンスの違う物が必要な時は自身で巻いて作ります。
この時このポケットL/Cメーターキットを使用すればカットアンドトライで欲しいインダクタを作を作ることができます。
線径も自由に選べるので大変便利です。
それ以外ではジャンク基板から使えそうな部品を回収する時には取り外したチップインダクタのインダクタンスも調べられますね。
まとめ
ちょっとした電子工作ではあまり出番はなさそうな感じではありますが電源関係の回路を扱う場合はインダクタは必ずと言っていいほど絡んできますから計測できるハードを持っておくと回路製作も捗ります。
私はDC-DCコンバータの設計をする事が多いのでインダクタンスが計測できるのはとても重宝しています。
電源系回路に興味を持ち始めたらでも手元に置いておくのは良いかもしれませんね。