以前から卓上フライスをCNC化する計画を立てていました。制御基板はパラレルポート接続のためにPCを選ぶ事が懸念材料でした。
そこでgrblをパラレルポート接続できるようにすればUSB接続が可能なのでPCを選ばずに済むのではと思い制作してみました。
grbl & ArduinoCNCシールドを使わない理由
わざわざパラレルポート化なんて面倒な事はせずにgrblとArduino CNCシールドを使用すれば良いと思われますが、それが出来ない理由が幾つかあります。
・既にパラレルポート仕様のコントロール基板を持っている
・ステッピングモータードライバも既に持っている
・ステッピングモータードライバはユニポーラ仕様
・ユニポーラ型ステッピングモータを既に持っている
この辺りが理由です。ほぼ部品が集め終わっているのでgrbl用に合わせてパーツを集めるのは無駄な出費になってしまいます。
数年前に計画を思いついてパーツだけ集めてしまっていたので、今新規に集めるならgrbl構成で集めると思います(ステッピングモーターもバイポーラで)
grblのパラレルポート化
パラレルポート化とは書いていますが単にD-sub25ピンにArduinoNanoから配線しているだけです。
それだけでは面白味もないですので折角ですから専用のケースを3Dプリンターで印刷してみました。
参考にさせて頂いた3Dモデルはこちらです。
基本的な形状は同じでD-Sub部分の連結用ネジは同じ物はありませんでしたので手持ちの物に合わせて設計を変更しFreeCADにてモデリングしました。
ケースの嵌めあいも樹脂にネジを立てるのではなくm2のインサートナットを埋め込んでいます。これならねじ山を舐める不安もありませんが、そこまで頻繁に分解する事もなさそうです。
配線はまあご覧の通りスパゲッティですね(笑
grbl仕様でのメリット・デメリット
これでgrblをパラレルポート接続してコントロール基板を制御出来るようになりましたが気になる点もあります。
デメリット
grbl1.1では3軸までの制御しかできない
ArduinoNanoのgrbl1.1は3軸制御です。4軸対応のgrblもあるみたいですがバージョンが0.9で最新ではないようです。とはいえ気にはなるので試してみたいと思っています。
grblもそうですがgrblコントローラーも4軸対応のものを探す必要があります。私が常用しているのはCandleでこちらは見た感じ4軸には対応していないようです。
こちらはgrbl以外にも対応しているようで、設定を見る限り6軸まで対応しているみたいです。早速入手して使い勝手などを見てみようと思います。
メリット
USB接続で使えるのでPCを選ばない
これは結構大きいポイントです。
grblにしろパラレルポートにしろPCが必要なのは変わりません。ですがUSB接続で動く方が入手の自由度が遥かに高いです。
PCが必要と書きましたがUSBが付いていればいいのでそれこそタブレットPCでも動かせてしまいます。これなら場所も取らず置き場所の自由度はかなり高そうです。
まとめ
grblをパラレルポートとして使える改造をご紹介しました。
ArduinoNanoをそのまま組み込んでいるのでちょっと縦長なコネクターになってしまいました。
もっとスマートにするならArduinoNano基板からパーツを外して専用に設計した基板に載せかえる、なんて方法もあります。(実は途中まで作ってあったり)